私はこうして受付からCEOになった
私はこうして受付からCEOになった(カーリー・フィオリーナ著、村井章子訳、ダイヤモンド社)を読みました。
大学を卒業して、会社受付の仕事を始めたところ、頭角を現し営業の仕事を任され、
いろいろと悩みながらもマネージャー、統括、エグゼクティブに上り詰めて行って、
アメリカの優良大企業のひとつヒューレット・パッカードのCEOになったという回想録。
私はこの本を読むまで、大企業のCEOなどエグゼクティブになるような人物とは、
冷酷で完全無欠で、超々仕事人間なのだろうな、と思っていました。特にアメリカという国では。
部下の首をどんどん切っていく冷酷無慈悲な人物像。
映画の影響があるのかもしれませんが。。
四六時中仕事のことが頭から離れない、といったくだりは「仕事人間」なのかもしれませんが、
それは私だって同じ。
まだ役席になっていない私だって一生懸命仕事のことを考えて毎日を過ごしています。
ただ、こういったエグゼクティブでも、とっても人間的であるということ。
業績目標を立ててみんなを奮起させるのに競馬のトラックになぞったり(第一コーナー、第二コーナー…)、
それに笑ったり、怒ったり、泣いたり、落ち込んだり、感情表現が豊かだ。
そして愛する家族のために頑張る姿。
カーリー・フィオリーナも夫のフランクを心から想っているということが文面から伝わってくる。
人生ががらりとかわるような節目ではきちんと相談しているし、
夫を頼りにさえしている。
印象に残ったフレーズは、
「誰からでも、どんなことでも、学びなさい。自分の力を出し惜しんではいけない。全力を尽くしていれば、必ず誰かがチャンスをくれる。」
「ハードルを選ぶことはできないけれど、どう乗り越えるかは選べる。」
「いいわ。みんなの期待以上のことを見返してやろう。私はそう決めた。高い目標を決めてクリアしてみせる。いつまでも見下されてなるものか。」
「私は3カ月ごとに、私のしたことでどれがよかったか、どれが悪かったか質問した。」
「立てた目標を全部達成できたわけではない。でも期待をはるかに上回ることをやってのけたのはたしかだ。」
「自分の知識や行動に自信を持つことはとても大切だ。自信がなければよい決断を下すことはできない。だが同じくらい大切なことがある。それは、自分は何を知らないか、自分には何ができないか、現実的に評価することだ。」
「ビジネスでは、結果を出さなければならない。企業で働いていたら、事業目標の達成を目指すことが求められる。個人の野心より、そちらを優先しなければならない。たとえ自分の能力不足を認めることになっても、そうしなければならないと私は考えた。だから助けを求めた。」
「私は年に一度、年の初めに自分の心の内を見つめる時間を持つようにしている。一人きりになって、自分に問いかける。自分のした選択に悔いはないか。他人に強制されたり圧力をかけられたりして選んだものではなく、自分の心の命ずるとおりに選んだか。自分を偽っていないか。」
「私はここには書けないような四文字言葉を連発した。(中略) ただあのときは、ジャックと同じ言葉で話されければ通じないと思った。パワープレーだ。」
「酒席の付き合いは人と親しくなる良い方法だと、いまでも私は考えている。友達になればビジネスの話しもうまくいく。郷に入っては郷に従う。
「ここに、私を信用してくれる人がいる。人は、知らないうちに敵を作ることがある。でも、知らないうちに友を持つことがあるのだ。」
「士気だの期待だの意欲だのというと冷笑する人がいる。そんなものはあやふやで、何の足しにもならないと。だがそういう人は、財務諸表の背後には大勢の生身の人間と毎日の仕事があることを忘れているのだ。」
「リーダーシップは地位や肩書とは関係がない。価値を生み出せる人、尊敬され信頼される人、協力を引き出せる人は、いつどこにいてもリーダーシップを発揮できる。地位が低くても先頭に立てる人はいくらでもいるのだ。」
「生き残るのは最も強い種でも最も賢い種でもない。変化に適用できた種である。」
本書を読んで
やっかみや批判を受けつつもHPのCEOまでつとめあげるには、
本当に本当に大変なことだと思いました。実力、成果、運気、そして政治力。。。
そして本人はなるべく意識しないようにしていたようですが、
やはり「女性」ということで苦労もかなり多かったようです。
そんな困難極まりない仕事を明るく楽しくやっていこうとするカーリー・フィオリーナ氏の、
素直さ、真面目さ、マインドに感動しました。
女性のみならず、男性のビジネスパーソンにお勧めしたい一冊です。
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